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下の両奥歯が無い方の治療方法について〜入れ歯日記1日目〜
下の両奥歯が無い方の治療方法についてお伝えしたいと思います。
奥歯が無いと、見た目にはわかりづらいのですが、噛むことができないため、食事を楽しむことができずにお悩みの方、いらっしゃるのではないでしょうか。
しっかりと、お料理の味を噛み締め、美味しく召し上がっていただくためには、奥歯が絶対に必要です。
実際の患者さまの治療例を元に両奥歯の入れ歯についてご紹介させていただきたいと思います。
歯が弱くて、欠損とブリッジばかりです。
下の両奥歯も無く、1度入れ歯を作りましたが、慣れなくて使うのをやめてしまいました。
入れ歯をみるだけでも精神的にも落ち込むので処分しました。
食べることが大好きなのに歯がなくて食べられないのでつらい毎日です。
表面は普通にできてますが、生きているのもつらい気持ちです。
歯の悩みを解決し元気になりたくて調べているうちにこちらにたどり着きました。
どうぞよろしくお願い致します。
と、ご相談をいただき、実際にお口の中を見させていただくと、両側の奥歯が無く、前歯が8本残っている状態でした。
神経のない弱い歯も3本あったため、将来歯を失うことも想定して、ドイツ式入れ歯コーヌスクローネという方法で治療をさせていただきました。
コップとコップを重ね合わせるとくっついて離れない原理を利用して、1本1本の歯に精密に合わせて作ります。
弱い歯に対しては、緩くして負担をかけないようになど、それぞれの歯の状態に応じて、角度やキツさを変えます。(維持コーヌス、支持コーヌスと言います。)
直接歯に被せる内冠と、入れ歯の部分、外冠を二重構造になっています。
外れないようにキツく作ってしまうと歯に負担がかかってしまうため、歯の状態によって緩めてあげることで、歯を守り長く使っていただくことができる入れ歯です。
初めて奥歯の入れ歯を作る方は、簡単には慣れないと思いますし、違和感もあると思います。
コーヌスクローネは、入れ歯を入れてから、フィットするまで1ヶ月ぐらいかかることがあります。
入れ歯の形に合うまで、歯がちょうど良い位置まで動きます。(矯正治療で歯が動く原理と似ています。)
それまでは、外れやすかったり、痛みを感じたりすることがあるかもしれません。
装着より1ヶ月後の調整まで、患者さまより「入れ歯日記」をつけていただけることになりました。(^-^)
稲葉歯科医院にたどり着いた方たちに生の声としてお役にたてれば幸いです! とのことです!
🌼入れ歯日記🌼
〜当日〜
やはり初めての不安から力が入ってしまい口を開けている時間も長かったのでとても疲れました。健康な歯の方がうらやましいな~と思いながら診療台の上に居ました。
違和感は想像以下でホッとしました。
お昼は、お蕎麦を食べました。上手く噛めなくて凹みました。昼食後また調整をしていただいたおかげで夕食は外れてしまうこともなくなんとか食べました。
あれこれ食べたいものが浮かびましたが、面倒くさがり屋なのでその都度のお手入れを考えたらなれるまでは1日2食にしようかなと思う気分です。
まだ初日で、食事は上手く出来ないのがつらいですね。無理のないものを食べるようにします。
喋ることは、だいぶなれてきました。
入れ歯を外すときに角度が悪いと土台に当たり神経がピリッとなるのでこれもつらいですね。慣れれば問題ないでしょう。
疲れのせいか歯茎も炎症をおこしているので早く寝て明日もゆっくり過ごすようにします。
私の初日はこんな感じでした。
次の検診までに少しずつ慣れて明るい気持ちになれますように。
下の両奥歯が無い方の治療方法について〜入れ歯日記その2〜に続きます。
筆者プロフィール
稲葉歯科医院
院長 稲葉 由里子■経歴
- 1997年 日本歯科大学卒業 歯科医師免許習得
- 1997年 日本歯科大学研修医
- 1998年 東邦大学大橋病院 麻酔科で一年間研修医
- 1999年 稲葉歯科医院 開業
- 2010年 医療法人社団 秀峰会 設立
- 2016年 テレスコープ義歯専門技工所 Weber dental labor 開設 現在に至る
- ※ドイツやスイスで各種研修を受講
■所属
- IPSG総務理事
- Weber dental labor 代表
- EPA ヨーロッパ補綴学会 会員
- ISOI国際インプラント学会 会員
- WDAIインプラントアカデミー 会員
- 顎咬合学会 認定医
- スイス商工会議所 正会員
- ドイツ商工会議所 正会員
■患者さまへのメッセージ
奥歯を失うと、片方だけで噛むような癖がついてしまいます。 残っている周りの歯に負担がかかるだけではなく、顔の表情にも左右差が現れるなど、 連鎖して様々な部位に症状が現れます。
第一選択肢として、インプラントが考えられますが、インプラントが怖い方、骨が弱い方、ご病気をお持ちの方もいらっしゃいます。
そのような方へ、取り外しができるブリッジのような感覚でお使いいただけるドイツ式入れ歯、テレスコープ義歯をご紹介させていただいております。
入れ歯の中に鍵がかかるようになっているため、鍵を開かない限りは決して外れることはなく、舌で持ち上がることもないため、入れ歯であることも気づかれません。
たくさんの症例を経験して参りましたので、 これまでの患者さまの経過も含めブログにご紹介させていただきたいと思います。