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奥歯4連ブリッジから部分入れ歯へ〜7年経過〜
奥歯4本のブリッジをしていて支えている歯が持たなくなった場合、どのような治療方法があるのでしょうか。
実際の患者さまの例を用いてお伝えしたいと思います。
●ご相談
左下の奥歯の部分入れ歯のことで、悩んでいます。
長らく左下の奥歯は4連のブリッジをしておりましたが、何回も外れては都度、付け直しをしてもらっていました。この1月に外れた時は、もう支えている歯の根が持たないとのことで、まずは保険で、部分入れ歯を入れました。しかし、3月に出来た部分入れ歯は、全く噛むことができず、それを入れると反対側の自分の歯でも噛むことができなくなり、食べる時は外して食べるしかありませんでした。
その旨を話して、調整してもらいましたが、その時は噛めるようになりましたが、2日ほど経つと、噛むことは愚か、入れたとたん歯茎が痛くて、外す時の痛みも恐怖になりました。そんな状態なので、もう一度調整してもらおうかどうしようか悩んでいたとき、見つけたのがこちらの歯科医院の治療方法でした。
治療方法の説明を読むにつけ、保険で作る入れ歯だけでなく、これまでの歯科治療の問題点が素人にもわかりやすく納得できるので、ぜひ伺って、ご相談したく思いました。どうぞよろしくお願いいたします。
という、内容でした。
お口の中を実際に見せていただいた写真です。
見えるところに金属の金具が付いていることも気になさっておられました。
続けて3本の歯を失っているため、ブリッジにするには負担がかかりすぎていますし、保険の入れ歯だと痛くて噛めません。
そこで、全体の歯を利用したドイツ式部分入れ歯、リーゲルテレスコープについてお話をさせていただきました。
本数が少なければ違和感がないように感じますが、支えている歯への負担は大きいです。支えている歯の本数が多ければ1本1本への負担は軽減されます。
こちらがリーゲルテレスコープです。
入れ歯の中に鍵をかけることで、しっかりと留まりブリッジと同じような使い心地となります。
実は、相談をお引き受けしたのは、今から8年前。
その後、2014年の1月に治療が完了しました。
上の写真は、欠けてしまった部分を修理するためにお預かりした時のものです。
また、患者さまにおいては、とても気持ちよく使えており、感謝しております。
とおっしゃっていただき、先日左上の奥歯にもコンパクトなタイプのリーゲルテレスコープを装着させていただきました。
全体を利用した下顎の入れ歯は装着当初から1本も失うことなく使っていただいております。
前歯を削ることへの抵抗感もあると思いますが、奥歯をたくさん失ってしまった場合は、全ての歯を利用することで結果残っている歯を守ることができると思います。
先日、奥歯を失いリーゲルテレスコープを長く使っていただいている患者さまより感想もいただきました!よろしければご視聴ください。
同じように悩んでいらっしゃる方が、快適な口元を取り戻すことができますように。
筆者プロフィール
稲葉歯科医院
院長 稲葉 由里子■経歴
- 1997年 日本歯科大学卒業 歯科医師免許習得
- 1997年 日本歯科大学研修医
- 1998年 東邦大学大橋病院 麻酔科で一年間研修医
- 1999年 稲葉歯科医院 開業
- 2010年 医療法人社団 秀峰会 設立
- 2016年 テレスコープ義歯専門技工所 Weber dental labor 開設 現在に至る
- ※ドイツやスイスで各種研修を受講
■所属
- IPSG総務理事
- Weber dental labor 代表
- EPA ヨーロッパ補綴学会 会員
- ISOI国際インプラント学会 会員
- WDAIインプラントアカデミー 会員
- 顎咬合学会 認定医
- スイス商工会議所 正会員
- ドイツ商工会議所 正会員
■患者さまへのメッセージ
奥歯を失うと、片方だけで噛むような癖がついてしまいます。 残っている周りの歯に負担がかかるだけではなく、顔の表情にも左右差が現れるなど、 連鎖して様々な部位に症状が現れます。
第一選択肢として、インプラントが考えられますが、インプラントが怖い方、骨が弱い方、ご病気をお持ちの方もいらっしゃいます。
そのような方へ、取り外しができるブリッジのような感覚でお使いいただけるドイツ式入れ歯、テレスコープ義歯をご紹介させていただいております。
入れ歯の中に鍵がかかるようになっているため、鍵を開かない限りは決して外れることはなく、舌で持ち上がることもないため、入れ歯であることも気づかれません。
たくさんの症例を経験して参りましたので、 これまでの患者さまの経過も含めブログにご紹介させていただきたいと思います。