奥歯が4本ない場合の治療方法について

奥歯が4本ない場合の治療方法について

奥歯が2本、もしくは3本ですと、一番小さなタイプの入れ歯、リーゲルテレスコープで治療をさせていただくことができますが、4本以上の奥歯を失っている場合ですと、手前の2本を利用するだけでは支えることができません。

中途半端な本数の歯に無理な負担をかけてしまうと、残っている歯への負担は大きくなり、逆効果となる可能性があります。

残っている歯の状態によっては、全体を使うことも考える必要があります。

今回紹介をさせていただく患者さまは、50代女性。

現在、マグネットを使用した入れ歯を上下で使っていますが、すぐに外れてしまい、痛みがあるとご相談にいらっしゃいました。

「全てを変えたい。歯の大きさも見えかたも、しぼんでしまったような感じではなくて、バッチリ歯が見えて元気な雰囲気になりたい。」

とのご希望でした。

確かに、口元は内側に凹んでしまっています。

下の歯はマグネットを利用した入れ歯が入っていますが、痛みがあって使えないとのこと。

少ない本数に負担がかかり、お出かけの時に見た目の回復程度でしか利用できないようです。

上の歯もマグネットによる入れ歯が入っていました。

何度も折れてしまったそうで、修理の箇所もいくつか見られます。

「全てをガラリと変えましょう!」

ということで、歯科技工士の小泉詩織さんを交えて、たくさんご希望やお話を聞かせていただきながら完成した入れ歯がこちらです。

上はドイツ式入れ歯、レジリエンツテレスコープ

下も同じくドイツ式入れ歯、コーヌスクローネです。

奥歯4本失った下の歯ですが、全ての歯を利用して・・・

しっかりと歯を作りました。

コーヌスクローネのコーヌスは円錐形という意味なのですが、コップとコップを重ねると、くっついてしまう原理を利用して、歯に被せる内冠と入れ歯部分の外冠を精密にくっつけます。

ぴったりはまった状態をゼロフィッティングと呼びます。

1本1本の歯に対する負担は、600~700グラム程度で、歯の状態に応じながら負担を均等に与えます。

セラミックと同じような美しさを出せるのも、昨今の入れ歯の材料の進歩によるものだと思います。

舌が触る部分も滑らかに仕上げてあります。

また、上あごは、口元を豊かに膨らみを出すことができる、レジリエンツテレスコープで治療をさせていただきました。

残っている歯は抜かずに利用できる方法です。

 

「綺麗!!」

誰が見てもそう言われるのではないでしょうか。

周りの人から綺麗だと言われると、自ずと自信と喜びが湧くと思います。

ぜひ、これからの人生を楽しんでいただきたいです!

コーヌスクローネの仕組みに関して、現在YouTubeチャンネルでお伝えする予定ですので、少しお待ちくださいね。

筆者プロフィール

著者

稲葉歯科医院
院長 稲葉 由里子

■経歴
  • 1997年 日本歯科大学卒業 歯科医師免許習得
  • 1997年 日本歯科大学研修医
  • 1998年 東邦大学大橋病院 麻酔科で一年間研修医
  • 1999年 稲葉歯科医院 開業
  • 2010年 医療法人社団 秀峰会 設立
  • 2016年 テレスコープ義歯専門技工所 Weber dental labor 開設 現在に至る
  • ※ドイツやスイスで各種研修を受講
■所属
  • IPSG総務理事
  • Weber dental labor 代表
  • EPA ヨーロッパ補綴学会 会員
  • ISOI国際インプラント学会 会員
  • WDAIインプラントアカデミー 会員
  • 顎咬合学会 認定医
  • スイス商工会議所 正会員
  • ドイツ商工会議所 正会員
■患者さまへのメッセージ

奥歯を失うと、片方だけで噛むような癖がついてしまいます。 残っている周りの歯に負担がかかるだけではなく、顔の表情にも左右差が現れるなど、 連鎖して様々な部位に症状が現れます。

第一選択肢として、インプラントが考えられますが、インプラントが怖い方、骨が弱い方、ご病気をお持ちの方もいらっしゃいます。
そのような方へ、取り外しができるブリッジのような感覚でお使いいただけるドイツ式入れ歯、テレスコープ義歯をご紹介させていただいております。
入れ歯の中に鍵がかかるようになっているため、鍵を開かない限りは決して外れることはなく、舌で持ち上がることもないため、入れ歯であることも気づかれません。

たくさんの症例を経験して参りましたので、 これまでの患者さまの経過も含めブログにご紹介させていただきたいと思います。

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